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日記

 

11月6日

東響ブルックナーが大変だった。

1番ホルンはもちろん大変なポジションだけど、この日の僕の担当3番も大変だった。

アシスタントが無いから1人で吹ききらなきゃいけない。

お陰で、唇に大ダメージ。今も後遺症。

スタミナは大変。

でも、巷では、スタミナは「ニンニク+肉(+卵+ニラ)」という意味らしい。

これを食べて、ホルンセクションの中で「ゲブフ」とやったらどうなんだろう。

おお、スタミナつけて頑張っているなあ、と褒めてくれる人は稀だろうな。

オーケストラピットに入ってやったら、もう、目も当てられない。

 

そんなブルックナー明けの今週は、新日にお世話になっている。

変わらず接してくださる皆さんに感謝。

でも、ブルックナーの後のマーラー7番はキツイ・・・。

 

10月10日

都内に住んで、そろそろ12年。

いろんなところに住んだけれど、

色々な偶然が重なり、また引っ越すことになった。

恐らくは。11月の半ばごろ。

そして、35年のローンを抱えることになる。

が、しかし、このローンを組めたのは、本当にありがたいことだ。

思いのほか大変だ。

頑張って働かなくては。

 

それにしても、めぐりあわせ、とか偶然というのは不思議なものだ。

自分の思うようにはなかなかいかない。

 

日頃思っていた。

「一軒家は管理も大変だし、買うならばマンションが良い」と。

だが、僕の買ったのは一軒家だ。

マイホームに対する憧れは全くなかったのに、偶然の偶然。

 

演奏家なんて、かつては墓にも入れない下賤な職業であった。

「親の死に目にも会えない」とすら言われていたオーケストラ奏者だ。

もちろん、今では風潮は変わっているけど、でも、

それでも僕は家が持てるとは思っていなかった。

 

家にたくさん友人が遊びに来てくれるといいなあ、と思う。

仕事も家でできる、という選択肢が増える。

「プロウィンド」のメンバーや「第3」のメンバーを招いて会議もできるかもしれない。

今ある防音室よりは広いスペースで吹けるようになるし、レッスンもできるだろう。

なにより、僕と、僕の妻の両親が家に泊まってくれるのではないかと思っている。

 

そのために、病気なんてできない。

「大黒柱」なんて言い方は妙だけど、どちらかというと

「戦えラーメンマン」の人間コロシアムの柱的な・・・わかんないだろうなあ

とにかく、しっかり家を支えなきゃね。

 

10月1日

久方ぶりのリサイタル。

札幌に先日1週間ほど滞在。

その際、「裏打!!黒ラヴェル」のころからホームページを見ていました、と声をかけてくれる人もいた。

 

ああ、ホームページ注目してみてくれている人っているんだなあ、と ふと思ったもので、

日頃、見てくれている方にご愛顧、という意味で、

ご興味ある方には

右のinformationにも記載した洗足学園内のリサイタルをご招待したい。

 

というわけで、もし、こちらをご覧になった方でご興味ある方はメールにて連絡ください。

150名ほどではございますが、洗足の学生や、関係者も入れるとのことなので、

実質100名ほどでしょうか。

まあ、そのうちツイッター、FBでもお知らせすることにはなりますが、

まずは、ホームページ読者の方を先駆けて無料でご招待いたします。

 

なお、「シルバーマウンテンスペシャルセレクション」とは、

洗足学園内に新たに竣工したホール「シルバーマウンテン」を記念したもので、

その名に関する曲を思い込みの選曲です。

当日までのお楽しみ。

やはり、「山」にこだわって選曲したいところですね。

ボザの「頂上にて」もこの路線での選曲です。

そして、もう一つ副題があり、それは「試験曲」です。

学内でのリサイタルですので、学生にチャレンジして欲しい曲を選曲しました。

K.ターナー氏のホルンソナタは楽譜は国内にも多く出回っていますが、

なかなかチャレンジする人もいません。

確かに技巧的ですが、高い音も少なく、学生でもじっくり練習すれば絶対に高評価を勝ち取れる曲です。

そして、「頂上」は度々コンクールの課題曲にも取り上げられますが、この曲は僕は、日本音楽コンクールでの受賞者演奏会で吹いて以来、プロになってから一貫して取り組んできたレパートリーです。

初めて吹いてからもう10年以上もたちますが、いまだに工夫しがいのある曲です。

 

とまあ、長くなりましたが、どうぞ足をお運びください。

 

9月9日

明日、10日の19時開演サントリーホール。

「良い子にご褒美を」というアンドレ・プレヴィン作の音楽劇。

 

良い子にご褒美を、という可愛らしい題名とは裏腹に、

「良い子」=ソ連の体制にうまく収まる考えを持つ子=ソ連体制に疑問を持たない子

という時代の話。

 

主人公は反体制的な行動をとった男。1児の父。

彼は「刑務所」ならぬ「病院」へ入れられてしまう。

 

完全な1984年の世界で、二重思考は当たり前。

ソ連憲法は完全な思想、宗教の自由を謳う。

一方、ソ連政府の意向に沿わない考えは「病気」と診断されて隔離される。

政府と相いれない考えは、犯罪ではないが、病気である。

監獄は無いが、格子の付いた窓とのぞき穴の付いた劣悪な環境の病室を持つ病院がある。

看守はいないが、白衣の下にKGBの制服を着た医者や職員がいる。

拷問は無いが、治療はある。

 

 

今更旧ソ連のしたことを糾弾するためにこの音楽劇をやるのではないと思う。

二重思考は、現代の日本でもある。

僕自身、二重思考を使っている、と思う時がある。

 

二重思考は、便利だ。

便利なものっていうのは、大抵恐ろしい副作用がある。

 

二重思考を使わない、というのは貴重な時間となっているはずだ。

劇の最後の方に子どもが言う。

「嘘をついても良いからお父さん帰ってきてよ」と。

 

「楽器を演奏したい」「好きだ」「会いたい」

というのは、二重思考とは相いれない気持ちだ。

今更ながら、そういう自然に湧き起こる気持ちを大切にしたいものだ。

 

9月8日

オリンピック2020の開催地が東京と決定。

良かった、と思っている。

 

少なくとも、20年までは仕事が世の中にあふれるだろう。

そして、スポーツに興味のある学者が福島第一原発について声高に叫んでくれるだろう。

百家争鳴、というのは日本の土壌に馴染まないが、

周囲の国が百家争鳴の中、何がベストなのか、を空気を読む力は残っていると期待したい。

 

「優秀な選手が、大事な政治家が、官僚が日本へ行くんだ!

 放射能を何とかしろ!」

と諸外国の力を持つ方々に、我が国の世論、政治家にプレッシャーを与えてほしい。

 

そして、我が国、さらに東京都は、オリンピック開催都市が経済的に破たんしているのを

冷静に分析して、派手なパフォーマンスを行うだけでなく、

都市計画までも考えて、ぜひ、やりぬいてほしい。

 

オリンピックは希望だと思う。

311のあの日、東京も被災地だった。

都内に住む、関東一円に住む人々は、多くが被災者となり、

東北地方出身者や友人知人を持つ多くの人々は

苦しみの1週間、1か月、そして今も影を引きずる。

国威発揚ではない、温かな心づくしのオリンピックはできないものか。

 

そうなれば、オリンピック後のさみしい経済状況は回避できるのでは

と経済の素人は考えるのだけれど。

甘いだろうか。

 

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